インプラントの持続性について
インプラントは、適切なケアを続けることで10年以上使用できるとされる、とても優れた治療法です。実際に、世界初のインプラント(Nobel Biocare社)では、40年以上機能した例も報告されています。
一度埋め込むと長く安定して使えることがインプラントの大きな特長ですが、そのためには日々のケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。ケアを怠ると「インプラント周囲炎」(歯周病に似た炎症)を起こすことがあります。
当院はインプラント周囲炎の予防に力を入れています。
こんな方はインプラント治療に適しています
インプラント治療をおすすめしたいのは、次のような方です。
- 入れ歯やブリッジに不満がある方
- 顎の骨が十分にあり、手術が可能な健康状態の方
- 日々のケアや定期メンテナンスを続けられる方
このような方々がなぜインプラントに適しているか、以下に見ていきたいと思います。
入れ歯やブリッジに不満がある方
インプラントは、顎の骨にしっかり固定した土台の上に人工の歯を装着する治療法です。1本ずつ独立して支える構造のため、ご自身の歯に近い安定した噛み心地が得られます。
入れ歯やブリッジと比べると、次のようなメリットがあります。
- 健康な歯を削らずに治療できる
- 自然な見た目で、審美性にも優れている
- 天然歯に近い機能を再現しやすい
そのため、「自分の歯をできるだけ守りたい」「しっかり噛める状態を、もう一度取り戻したい」という方に、とても適した治療法です。
顎の骨が十分にある方
インプラント治療では、顎の骨に必要な厚み・高さ(骨量)が確保されていることが重要な条件となります。骨量が十分であれば、多くの場合でインプラントの埋入が可能です。また、外科処置を伴うため、全身の健康状態が安定していることも治療の安全性に関わる大切な要素です。ただし、特別に厳しい条件があるわけではなく、事前の問診やCT検査を通して、骨の状態や体調を確認し、治療の可否を判断していきます。
顎の骨が足りないと指摘された場合でも、「骨造成(骨を増やす治療)」を行うことで、インプラント治療が可能になるケースがあります。
当院では、骨造成が必要な難症例にも数多く対応してきた実績があり、他院で「治療が難しい」と言われた方でも、治療の選択肢が広がる可能性があります。患者様とご一緒にインプラント治療をできる方法がないかをいろいろ考え、患者様に適した治療があれば提案させていただきます。まずは当院にご相談ください。
日々のケアや定期メンテナンスを続けられる方
インプラント治療は、埋入して終わりではなく、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスを継続することがとても重要です。ケアを怠ると、インプラント周囲炎が進行し、最悪の場合インプラントが失われることもあります。
一方で、適切なケアを続けていれば、10年以上、安定して使用できる可能性が高い治療法でもあります。
当院でも、患者様がインプラントを長期的に安心してお使いいただけるよう、しっかりメンテナンスさせていただきます。
当院のインプラント治療について
患者様に安心して治療を受けていただけるよう、当院では先進的な精密機器を積極的に導入し、より安全で確実な治療環境づくりに努めています。
歯科用CT
「歯科用CT」は、従来の二次元レントゲンでは把握しきれない情報を、三次元(3D)画像として高精度に可視化できる装置です。顎骨の厚み・高さ・骨質、歯根の形態、さらに神経・血管の走行位置まで詳細に評価することができます。
インプラント治療では、顎骨内にインプラント体を埋入するため、見えない部分を正確に把握することがとても重要です。手術前にCT撮影を行い、顎骨を360度から撮影した鮮明な立体画像をもとに、埋入位置・角度・深度を精密に計画しています。また、インプラント以外にも、抜歯、歯周病の進行確認、根管治療(歯の神経の治療)など、幅広い診断に役立ちます。
シミュレーションシステム(coDiagnostiX®)
CTで撮影したお口の立体データをもとに、coDiagnostiX®(コダイアグノスティクス)という専用ソフトを使って、インプラント手術のシミュレーションを行います。このシステムでは、「どこに・どの角度で・どの深さまでインプラントを入れるか」を事前に細かくシミュレーションできます。
CT画像を解析することで、顎の骨の厚みや高さ、骨の質、神経や血管の位置、周りの歯との距離やバランスといった情報を正確に把握し、最適な埋入位置を決めていきます。
ガイデッドサージェリー
「ガイデッドサージェリー」は、CTで撮影したお口の立体データをもとに作った「サージカルガイド」という専用のマウスピース状の装置を使って行うインプラント手術です。サージカルガイドには、インプラントを入れる位置・角度・深さ・サイズなど、事前に立てた治療計画が正確に反映されています。
実際の手術では、このガイドをお口に装着し、ガイドの穴に沿ってインプラントを入れることで、シミュレーション通りの正確で安全性の高い手術が可能になります。
当院では、すべてのインプラント治療でガイデッドサージェリーを実施し、より安全で精度の高い治療を提供しています。
セラビーム・アフィニー
インプラントがしっかり長持ちするためには、インプラントと骨がどれだけ強く結びつくか(骨接触率)がとても大切です。本来、インプラントに使われる「チタン」は骨と結合しやすい性質を持っていますが、製造から時間が経つと表面が少しずつ劣化し、骨との結びつきが弱まりやすくなることが分かっています。
そこで活躍するのが「セラビーム・アフィニー」です。これは、インプラント体に特殊な紫外線を照射する装置です。照射することで、チタン表面の劣化を取り除き、骨と結びつきやすい“本来の状態”に戻すことができます。
セラビーム・アフィニーを導入している歯科医院はまだ多くありませんが、当院ではインプラントをより安全に、長く安心して使っていただくために、この装置を導入しています。
ピエゾサージェリー
インプラント治療では、顎の骨にインプラントを固定するため、骨の厚みや量が十分であることが大切です。そのため、骨が薄い・少ない方には「骨造成」という骨を増やす治療が必要になることがあります。
この骨造成の際に活躍するのが、「ピエゾサージェリー」という専用の手術機器です。ピエゾサージェリーは、超音波の振動を使って骨だけをやさしく削ることができる装置です。骨のような硬い組織にだけ反応し、神経・血管・歯ぐきなどの柔らかい組織にはほとんどダメージを与えません。
そのため、周囲の組織を傷つけにくい、手術後の腫れや出血が少なくなりやすい、身体への負担が軽く、回復がスムーズになりやすいといったメリットがあります。
手術当日に仮歯を装着できる「抜歯即時荷重」
一般的なインプラント治療では、抜歯をしたあと、骨や歯茎がしっかり安定するまで数ヶ月待つ必要があり、その間は歯がない状態で過ごさなければなりません。
「抜歯即時荷重」は、抜歯と同じ日にインプラントを埋め込み、その日のうちに仮歯まで装着できる治療法です。
抜歯した場所にそのままインプラントを入れるため、
- 骨を増やす処置(骨造成)や大きな切開を行わずに済む場合がある
- 治療期間を大きく短縮できる
- 通院回数が少なくて済む
などのメリットがあり、見た目を早く回復できるだけでなく、患者様の身体的・時間的な負担を軽くできます。
とても有効な治療法ですが、すべての方に適応できるわけではありません。骨の状態や噛み合わせなどをしっかり確認したうえで、患者様にとって最適な治療方法をご提案いたします。
経験に基づき厳選した、信頼性の高いインプラントメーカー
インプラントメーカーは、世界には100社以上、日本国内にも30社以上あります。
当院では、これまでに累計10,000本以上のインプラント治療を行ってきた経験をもとに、骨との結合のしやすさや、長く安定して使えるかどうかなど、さまざまな点をしっかりと見極め、その中から信頼できるメーカーだけを厳選して採用しています。
ストローマン(Straumann)
「ストローマン」は、現在世界70カ国以上で使用されている、世界シェアNo.1のメーカーです。日本人に合ったサイズのインプラントがあり、国内でも多くの患者様に選ばれています。スイス・ベルン大学の臨床研究では、手術成功率 約97%・残存率 約98%という高い数値が報告されており、その安全性と信頼性は世界的に評価されています。
ノーベルバイオケア(Nobel Biocare)
「ノーベルバイオケア」は、世界で初めてインプラントを製品化したメーカーで、40年以上の実績を持つパイオニア的存在です。独自の表面加工技術により、骨と結合しやすく、「即時荷重(抜歯当日に固定式の歯を入れる治療)」を得意としています。
また、すべての歯を失った方のための治療法「オールオン4」を開発したメーカーとしても知られています。
世界中で広く普及しているため、将来的なメンテナンスも安心して受けられる点が大きなメリットです。
カムログ(Camlog)
「カムログ」は、ドイツ国内で高いシェアを誇るインプラントメーカーで、ヨーロッパ・アメリカ・アジアなど世界各国で使用されています。
特徴は、インプラント本体と人工歯をつなぐ部分(連結部)の安定性が非常に高いことです。そのため、長期間使用しても人工歯がずれにくく、噛み合わせの変化を起こしにくいという利点があります。
要チェックインプラント/入れ歯/ブリッジの違い
ここまでインプラントについて紹介してきましたが、ここで入れ歯、ブリッジとの違いについてより詳しく見ていきたいと思います。
1 噛みやすさ
インプラント | 入れ歯 | ブリッジ |
|---|
◎(しっかり噛める) | △(噛みにくい) | 〇(ある程度噛める) |
天然の歯の噛む力を100%とした場合、インプラントは骨にしっかり固定されるため、自分の歯に近い力(約90%)で噛めます。
ブリッジは約70%、入れ歯は約20%とされ、噛む力ではインプラントが最も優れています。
2 使い心地(フィット感)
インプラントとブリッジは固定されているため、安定して自然な使い心地です。
入れ歯は動きや異物感が出やすく、ズレや嘔吐反射が起きることもあります。
3 お手入れのしやすさ
インプラントは自分の歯と同じように歯ブラシやフロスでお手入れできます。
入れ歯は取り外して洗浄が必要です。
ブリッジは隙間に汚れが溜まりやすく、専用の清掃器具が必要になることがあります。
4 周りの歯への影響
インプラントは独立して機能するため、周りの歯に負担をかけません。
入れ歯はバネがかかる歯に負担が生じ、ブリッジは支えとなる歯を削る必要があります。
5 見た目の自然さ
インプラントは歯の色や形を細かく選べるため、自然で美しい仕上がりになります。
入れ歯や保険のブリッジは金属が見えやすく、自然な見た目を求める場合は自費素材が必要になることがあります。
6 費用
インプラントは保険適用外の自由診療のため費用は高めですが、長期的に使える治療です。
入れ歯・ブリッジは保険適用で費用を抑えられますが、見た目や機能性を高める場合は自費素材で費用が上がることがあります。
7 手術が必要かどうか
インプラントは、顎の骨にインプラント体を埋め込む手術が必要です。
一方、入れ歯やブリッジは、歯を削るなど一般的な歯科治療の範囲で行えるため、手術の必要はありません。
8 耐久性の比較
インプラントは適切なケアで10年以上の使用が期待できる治療です。
入れ歯は3〜5年で作り替えが必要になることが多く、ブリッジは比較的長持ちしますが、支えとなる歯への負担で再治療が必要になる場合があります。
インプラント治療の流れ
ここでは当院のインプラント治療の進め方について簡単に紹介していきます。
STEP① カウンセリング
まずは、患者様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いします。お口の状態だけでなく、生活スタイルやこれまでの治療経験も踏まえて、どの治療が合っているか一緒に考えていきます。
インプラント治療に携わってきた経験をもとに、患者様にとって最適な治療方法をご提案します。
STEP② 精密検査・診断
カウンセリングの後、CT撮影・レントゲン・口腔内検査を行い、骨の量・硬さ、神経や血管の位置などを詳しく確認します。
さらに、三次元診断ソフト 「coDiagnostiX®」 を使って、お口の状態をより精密に分析します。
- 「抜歯即時荷重」が可能かどうか
- 「骨造成(骨を増やす処置)」が必要かどうか
- インプラントの種類・サイズ・埋入位置
もしインプラントが難しい場合は、他の治療方法も含めて最適な選択肢をご提案します。
STEP③ 治療計画
検査の結果、インプラント治療が可能と判断された場合は、治療の流れ・期間・費用・リスクについて、丁寧にご説明します。
手術に対する不安や疑問があれば、その場でしっかり解消できるよう、わかりやすくお答えします。
STEP④ むし歯・歯周病の治療
検査でむし歯や歯周病が見つかった場合は、まずその治療をしっかり行います。
お口の中を健康な状態に整えてからインプラント手術を行うことで、手術後の治りが良くなり、インプラントを長く安定して使えるようになります。
STEP⑤ インプラント手術
インプラント手術は、局所麻酔をして痛みを感じにくい状態で行います。歯茎を開き、顎の骨にインプラントを正確に埋め込む処置です。
当院では、すべての患者様に「サージカルガイド」という専用の器具を使用し、事前のシミュレーション通りに安全で精密な手術を行っています。
STEP⑥ 回復期間
インプラントを埋入した後は、人工歯根と顎の骨がしっかり結合するまで治癒期間を設けます。
期間には個人差がありますが、一般的には1〜3か月程度です。その間も定期的に経過を確認し、治癒状態を丁寧に管理します。
STEP⑦ 人工歯(上部構造)を装着
インプラントが顎の骨としっかり結合したことを確認した後、最終的な人工歯を装着します。
噛み合わせや見た目を細かく調整し、機能性と自然な仕上がりの両立を目指します。
STEP⑧ 定期メンテナンス
インプラントを長く快適に使い続けるためには、治療後の定期メンテナンスが重要です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、お手入れが不十分だとインプラント周囲炎を発症し、最悪の場合は脱落につながることがあります。
当院では、定期的なメンテナンスを通じて、お口の健康とインプラントを長く維持できるよう継続的にサポートしています。
インプラント治療についてよくある質問
インプラント手術は痛いですか?
インプラント手術は局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。
また、当院では睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)にも対応しています。
鎮静薬を使用することで、うたた寝をしているようなリラックスした状態で手術を受けられるため、痛みだけでなく、手術に対する不安や緊張の軽減も期待できます。
費用はどのくらいかかりますか?
インプラント治療の費用は、お口の状態や治療内容、埋入する本数などによって異なります。
健康保険の適用外となるため、入れ歯やブリッジと比べると費用は高くなる傾向があります。当院では、クレジットカードやデンタルローンにも対応しています。
費用やお支払い方法についてもカウンセリング時に丁寧にご説明しますので、どうぞお気軽にご相談ください。
何歳から治療を受けられますか?
インプラント治療は、顎の骨の成長が完了していれば、年齢の上限なくご検討いただける治療法です。
一般的に顎の成長は20歳前後で完了するため、それ以降であれば幅広い年代の方が治療を受けられます。一方で、顎の骨が成長途中にある10代の方には適応できません。
インプラント治療にはどんなリスクがありますか?
インプラント手術では、埋入する位置や角度、深さに誤りがあると、上顎洞や下顎の神経・血管を傷つけるリスクがあります。
当院では、安全性に配慮するため、CTによる精密検査で顎の骨や周囲組織を詳しく確認いたします。
さらに、サージカルガイドを用いてシミュレーション通りに手術を行うことで、高い精度でのインプラント治療に努めています。
手術後に仕事や学校を休む必要はありますか?
インプラント手術後は、多くの方が当日から普段に近い生活を送られています。1〜3本程度の埋入であれば、来院からご帰宅まで約60分で終了することが多く、お昼休みを利用して手術を受けられる方もいらっしゃいます。
また、オールオン4や静脈内鎮静法を併用した手術でも、翌日には日常生活へ復帰できるケースが多くあります。ただし、手術当日は激しい運動や飲酒などはお控えください。
タバコは治療に影響しますか?
インプラントを長く快適に使い続けるためには、禁煙が大切です。喫煙によってニコチンが血管を収縮させると、血流が悪くなり、傷の治癒が遅れたり、感染やインプラント周囲炎のリスクが高まったりする場合があります。
その結果、インプラントの長期的な安定性に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、当院ではインプラント治療をご希望の方に禁煙をおすすめしています。
守口歯科の「体制」をご紹介
患者さんへの5つの「お約束」
まず、下記の事項を皆さんに「お約束」させてください。目指すは、患者さんの心からの満足です。
約束1:まずは「お話し」をさせてください
患者さんの悩みをしっかり伺い、目指すべき状態を一緒に考えます。
約束2:インプラント「以外」の治療もご提案
入れ歯やブリッジなど、患者さんに適した治療法を複数ご提案します。
約束3:抜歯は「最終手段」
抜歯は最終手段。残せる歯は可能な限り残します。
約束4:費用の「総額」をお伝えします
相談当日に治療の総額のお見積もりを出させていただきます。
約束5:「無理」に治療は勧めません
患者さんが決意したときが治療の時です。ご家族とじっくり相談してください。
岩手医科大学歯学部「臨床教授」が在籍
当院には40年以上の臨床経験、そして多くの歯科医療の研究実績から、岩手医科大学歯学部 臨床教授に任命されている歯科医師が在籍しています。インプラントに関するドクター向けセミナーなども実施し、若手の育成にも力を入れています。その他、海外の大学にて多くの研鑽を積んできた歯科医師がオペを担当します。
歯科恐怖症の方でも大丈夫「睡眠無痛治療」
「治療が怖い」「手術と聞くだけで不安になる」「歯科医院に行くだけで緊張してしまう」「おう吐反射が強く、治療を受けられるか心配」。
そのような不安を抱えている方のために、当院では睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)をご用意しています。静脈内鎮静法は、点滴から鎮静薬を投与し、うとうとと眠っているようなリラックスした状態で治療を受けていただく方法です。意識が完全になくなる全身麻酔とは異なりますが、治療中の恐怖心や緊張、音や振動への不快感を感じにくくなるため、歯科治療が苦手な方でも落ち着いて処置を受けやすくなります。
実際に治療後には、「気づいたら終わっていた」「あれほど怖かったのに、思っていたより楽だった」とお話しされる方もいらっしゃいます。
インプラント治療に不安がある方、過去の歯科治療でつらい経験をされた方、治療への恐怖心から通院をためらっている方も、どうか無理に我慢せずご相談ください。